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私が実際に体験した歯科矯正と口腔外科手術

実はかくいう私も顔の一部を切開する大手術を経験している。
ただ、それには複雑な経緯があった。
私は2度に渡って治療を受けたのである。

私は遺伝的に子供のころから下顎の発達が始まり、放っておけばアントニオ猪木や山田邦子のような顔になるということで、ある歯科大学の付属病院で歯科矯正を受けてきた。正確には小学校3年から「装置」と呼ばれる針金を歯に装着し、チンキャップと呼ばれるプロテクトギアみたいな物を就寝時に付けて寝る生活を余儀なくされてきた。

子供にとって歯科矯正の治療は相当大きな苦痛を伴う。
装置は常に圧力を加えて歯を移動させるのでとても痛いし、食事もしづらく、歯磨きを怠ればすぐ虫歯になってしまう。
私にも辛い思い出しかなかったし、そのような治療を自分に施す歯科医のことを好きにはなれなかった。
それでも、装置を付けないと、顎の骨を手術で削らなくてはならなくなると脅されて我慢したものだった。

小学校3年から始まった歯科矯正は、中学、高校と進むにつれてより大きな苦痛をもたらすようになり(成長の激しい時期にはそれだけ大きな力を歯と顎に加えるようになるからだ)、高校卒業と同時に終了した。

その時点で外見的にはそれほど下顎は目立たなくかったが、噛み合わせの方は上下の前歯がほとんど同じくらいの位置だった。そのため、大学を卒業するころには完全に下の前歯の方が前突してしまっていた。(人間の歯の噛み合わせというものは、顎全体の力のつり合いによって均衡しているため、噛み合わせがずれているとさらにズレが拡大してしまうことが多い。そのためしっかりと安定した噛み合わせを作らないと何年か後で顎の位置が戻ってしまうということがよくあるのである)

あんなに辛い思いをしてまで歯科矯正に耐えてきたのに、結局噛み合わせがきちんと治らず、前歯で物を噛み切ることもできないし、口元をどうしても気にしてしまい、表情もはっきりしない。また、噛み合わせの悪さは脳に伝わる振動の関係で集中力などに影響が出るらしい。

私は納得いかなかった。

こんな中途半端な治療ならしない方がましだ、そう思った。

私が25歳になった時、知り合いの女性が歯科矯正を始めたことに気付いた。確かに彼女は下顎前突症だった。
でも、彼女は外見的には十分魅力的だったし、なぜ今頃(当時24歳)歯科矯正を始めたのか不思議に思ったものだ。(それまでの私の知識では、歯科矯正というものは成長期にしか行えず、成長期に顎の成長を抑えることでしか治療もしくは緩和の方法はないと聞かされていた。)

そして一年ほど経ったある日、久しぶりに彼女と会って驚いた。
顔が変わっているのである。
まさに山田邦子みたいな下顎の尖ったイメージの顔つきから、全体に丸い感じの小顔に変わっていた。

ここまで変わるとは!

確かに彼女の顔は変わった。元の彼女の顔を知っている人間にはもちろんバレバレである。でも、正直言って、どちらも彼女の顔には違いなく、顎のラインが丸くなっても彼女であるということは誰の目にも明らかだった。
手術前と手術後と、どちらが魅力的かというと、どちらも同じとしか言いようがない。彼女は彼女。顔の一部が変わっても、同じ人間なのだから(こういうことは顔が変わるという体験をしないと分からないものだ。人間のパーソナリティは、顔が少々変化したくらいでは揺るがないというのが実感である)。

思い切って私は彼女に聞いてみた。
彼女の話にはそれまでの私の常識とはまったく異なる内容のことがたくさんあった。その内容は、10年もかけて歯科矯正治療に耐えた私の苦労が徒労にさえ思えるものだった。
(つづく)


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